3棟建設プロジェクトの最後、28年2月竣工予定
ESRは4月9日、兵庫県川西市で物流施設3棟を開発するプロジェクト「ESR川西ディストリビューションセンター」(川西DC)に関し、3棟目となる「ESR川西ディストリビューションセンター3」(川西DC3)の建設を本格的に始めたと発表した。
「川西DC」に関しては、1期目の「ESR川西ディストリビューションセンター2」(川西DC2)が2025年3月31日に竣工し、2期目の「ESR川西ディストリビューションセンター1」(川西DC1)も25年5月末に完成する予定。3棟は甲子園球場13個分の広さに相当する50万5281㎡(15万2848坪)の敷地に建てる。
ESRとしては過去最大規模の開発プロジェクトで、同社は日本でも最大規模と意義を強調している。
「川西DC」の開発地
「川西DC3」は地上9階建て、延床面積は43万3141㎡(13万1025坪)を計画。免震構造を採用したダブルランプ式マルチテナント型物流施設として建設しており、2028年2月の竣工を見込む。
1階は両面バース、倉庫の梁下有効高は1階が6.5m、2~8階が5.5m、床荷重は1階が2.0t/㎡、2~8階が1.5t/㎡、柱ピッチは11m×11mをそれぞれ確保。1フロアを最大6分割できる設計を取り入れ、最小区画は1600坪と設定する。
稼働中の「川西DC2」と近く竣工予定の「川西DC1」は物流企業が入居を決めているという。「川西DC3」は先行2施設を補完する大規模物流施設と位置付けている。
「川西DC」内の残りの敷地は、製造業や危険物の保管に対応した建設など、幅広い用途に対応できる施設群を整備する予定。再生可能エネルギーで生み出した電力を蓄電池に貯蔵しておくバッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)パーク化計画の準備も進めているという。
休憩ラウンジと24 時間営業の「R:SHOP(アール ショップ)」を展開。産休明けの職場復帰や子育て世代の支援策として注力している無料の託児所「R:KIDS(アール キッズ)」も設置し、稼働後に開園することを想定している。
建物エントランスのスロープや館内のバリアフリー設備、優先駐車場の確保など、車いすユーザーや障害がある人も安心して働けるよう配慮する。ドライバー専用の休憩室、トイレも完備し、トラック待機場も十分確保する。
駐車場は1000台、バイク駐車場・駐輪場は130台をそれぞれ確保する。
施設概要
■所在地:兵庫県川西市東畦野字長尾1番6他 26筆
※地番は竣工後に決定
■敷地面積:[川西DC全体]505,281㎡(152,848坪)
[DC3]211,442㎡(63,961坪)
■延床面積:[DC3]433,141㎡(131,025坪)
■用途地域:工業地域
■構造:[DC3]地上9階建・PCaPC造・免震構造
■着工:[DC3]2025年4月
■竣工:[DC3]2028年2月(予定)
■設計・施工:五洋建設株式会社
■アクセス:【車】新名神高速道路「川西IC」より3.9km
【電車】 能勢電鉄妙見線 「一の鳥居」駅より200m
「川西DC3」の竣工イメージ(いずれもプレスリリースより引用)
(藤原秀行)