ANAHDの日本貨物航空買収が6度目の延期、5月23日に

ANAHDの日本貨物航空買収が6度目の延期、5月23日に

中国の関係当局審査が長期化

ANAホールディングス(HD)と日本郵船は4月25日、ANAHDが日本郵船傘下で航空貨物輸送を展開している日本貨物航空(NCA)を株式交換で買収する時期について、公表していた今年5月1日から5月23日に先送りすると発表した。

ANAHDは最初、NCAを2023年10月1日付で子会社化する計画だったが、既に買収時期を5回変更しており、6度目の延期となる。当初の見込みから1年半遅れている。
 
ANAHDと日本郵船は時期変更について「中国の関係当局による企業結合審査の完了までに要する時間などを勘案した」とこれまでの説明を繰り返した。株式交換実施の方針自体に変更はないと強調している。
 
NCAは2010年に日本郵船の完全子会社となったが、運航・整備体制拡充のための機材更新や人員育成に多大なコストを要することなどが課題となっていた。

 
 

日本郵船はANAHDヘの譲渡で中核の海運事業に経営資源を集中させるのが狙い。ANAHDはNCAを取得し、航空貨物事業の強化を図る。

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事