「ACC普及で高速道路は高速“自動運転”道路へと変容」

「ACC普及で高速道路は高速“自動運転”道路へと変容」

三菱総研・杉浦孝明副本部長がETC以来のパラダイムシフト示唆

三菱総合研究所営業本部の杉浦孝明副本部長(自動車・道路交通担当)は7月2日に東京都内で開かれた政府の「自動運転に対応した道路空間に関する検討会」(座長・羽藤英二東京大大学院工学系研究科教授)初回会合において、安全運転支援装置の一つであるアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)の普及・拡大によって2030年までに日本の高速道路が「高速自動運転道路」へ変容するとの見方を示した。


初会合の会場

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杉浦副本部長は自動運転の開発動向・課題・効果について民間シンクタンクの立場から調査結果を報告。適切な車間距離や速度を一定的・自動的に維持するACCの一般市販車における新車装着率は、20年に普通乗用車で40%強ならびに軽自動車も20%に達すると見込み「ACCは一般市販車でほぼ標準装備となっている」と注目する。

さらに30年には普通乗用車が100%、軽自動車も80%弱に拡大すると試算。高速道路の分合流、自動追い越しなどにも対応した高度ACCの普及によってドライバーの運転負担は大幅に軽減されるとともに、ACCがもたらす安全性と自動車走行の整流化から高速道路で自動運転が先行実現すると見通した。

その上で杉浦副本部長は「高速道路にETC(電子料金収受システム)が導入されてから20年。ACCによる“高速自動運転道路”はそれ以来の大きなパラダイムシフトになる」と展望。検討会委員から指摘された道路インフラの水準・機能についても現状レベルで対応可能とする一方、都内などで見られる人為的な理由から複雑・極端に混み合う分流点での運用を課題に挙げた。

国土交通省は後続車無人を視野に入れたトラックの隊列走行、ダブル連結トラックで高速道路を実証フィールドとしている。いずれもドライバー不足を革新的技術で解消・解決につなげる取り組みであることから、ACCによる高速道路の自動運転化はこれらの推進・実現に向けた追い風要素となることも期待される。

(本文・鳥羽俊一、写真・藤原秀行)

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