「現経営陣では正常な運営できない」と主張
イー・ロジットは5月12日、同社創業者の角井亮一取締役から、6月に開催予定の定時株主総会で新たな取締役選任などを求める株主提案を正式に受領したと発表した。
取締役の候補は角井氏自身と、伊藤忠商事など出身の池田忠史イー・ロジット常務執行役員、物流事業などを手掛けるヒップスタイルホールディングスの平田恭平代表取締役、販売に関するコンサルティングを展開しているSales Rep(セールスレップ)の花島晋平代表取締役の計4人。
併せて、監査等委員の取締役2人の選任なども要求している。
角井氏は提案の理由として、「(角井氏と秋元征紘取締役を除く)現経営陣は所属・関与する組織が当社株主であり、特定株主の意向を受けた既存株式価値を棄損する恐れのある資金調達方法に拘泥しており、当社の資金調達に関する柔軟な意思決定を阻害している」と強調。
「特定の役員に対する法的根拠のない出社禁止命令や不当な第三者委員会の設置の画策、役員間での談合等が行われており、現経営陣の下では正常な取締役会の運営ができない」などと主張している。
角井氏は今年2月、それまでの会長から、代表権を返上して取締役となる人事を発表。後任の代表権を持つ会長は、アパレルの物流を手掛けるジーエフホールディングス(HD)の児玉和宏会長兼社長が兼務している。
角井氏は2024年9月末時点でイー・ロジット株式の6.54%を保有している。
イー・ロジットは今回の株主提案に対する意見について、決定次第、速やかに開示すると説明、現段階では賛否を明確にしていない。
(藤原秀行)