NEC、生成AIで輸出入品の税番特定支援するサービス開始

NEC、生成AIで輸出入品の税番特定支援するサービス開始

経験や知識によらず高精度で実現

NECは6月13日、貨物の輸出入時に必要な品目分類に使用される世界共有の番号「輸出入統計品目番号」(税番)の特定を、生成AIを活用して支援するサービス「AI税番判定サポート」の提供を6月に始めると発表した。

専門知識やノウハウが求められる通関士の技術継承、輸出入時の税番判定のノウハウ不足といった課題の解決をサポートする。



貿易業務では通関士が適切な税番を選定し、その情報を基に関税計算やその他の手続きを行う。税番は約1万種類にも及ぶため、特定には豊富な知識と経験が不可欠だが、通関士の高齢化による人材不足、事業会社における税番判定のノウハウ不足が課題となっていた。

こうした状況を踏まえ、NECは経験や知識によらず高い精度で税番を特定できるようサポートするサービスの開始に踏み切ることにした。部門や企業間の情報確認の回数削減とリードタイム短縮にもつなげられると見込む。

新サービスは利用者が税番を知りたい品目の名称やHSコードなどをシステムに入力すると、LLM(大規模言語モデル)が入力情報を基に解釈・分析し、サービス独自のロジックを用いて情報を厳選する。その上で、税番の候補と根拠を提示することで利用者の判断を支援する。

情報が不足している場合は、用途など追加で入力すべき情報の候補を提示し、利用者がその指示に従って追加情報を入れることで、税番の候補と根拠を表示、利用者が適切に判断できるよう支援する。

LLMを活用することで、税番が規定されている関税率表解説を理解して回答することが可能となり、適切な税番の提示を実現できると見込む。NECはキーワード検索や類義語検索といった既存の手法を活用するよりも高い精度で税番を特定できるとみている。

【AI税番判定サポートの使用手順】
①税番を知りたい品目の品目情報とHSコードの「類」または「類項」を入力すると、税番の候補と根拠を提示する



②情報が不足している場合は、用途など追加で入力すべき情報の候補を提示し、税番の特定を支援する

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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