金融サービス対象エリアを世界に拡大、新たな収益源目指す
日本郵船は6月23日、船員向け給与支払いシステムをグローバルで展開しているドイツのKadmos Holding(カドモス・ホールディング)の全株式を取得、買収すると発表した。具体的な買収額は開示していない。
カドモスは2021年発足。各地の船主や船舶管理会社、船員を対象にサービスを展開している。
日本郵船は2019年、世界最大の船員輩出国フィリピンの首都マニラで新会社のマルコペイを立ち上げ、フィリピン人船員と家族の福利厚生の一環としてローンや保険を含む金融サービスを提供している。
フィリピン人船員に対するデジタル給与支払いサービス事業者として唯一、フィリピン中央銀行から電子マネー発行者のライセンスを取得し、フィリピン人船員を起用する船主や船舶管理会社に対してサービスを提供している。
カドモスを傘下に収め、サービスの対象をフィリピンから全国籍の船員に拡大、新たな収益源の1つに育てていきたい考えだ。
日本郵船が中期経営計画で定める事業投資方針(同社提供)
(藤原秀行)