海上輸入混載のCFS機能も備え、多様なニーズをカバー
阪急阪神エクスプレスは6月25日、南アフリカの現地法人「INTRASPEED SOUTH AFRICA」(イントラスピード・サウス・アフリカ)が5月14日に同国東南部のダーバン支店・倉庫を移転し、6月に営業を本格的に開始したと発表した。
これまでダーバン支店は倉庫業務を外注していたが、倉庫需要の増加と競争力強化のため、倉庫を併設する事務所への移転を決めた。
倉庫が立地する産業パークはダーバン市中心部より北に15kmに位置し、最寄りのN2高速道路まで車で5分、キング・シャカ国際空港ならびにダーバン港までは車で30分前後とアクセスが良い地域に位置している。
2022年にダーバンで発生した大洪水を想定して、高台にある倉庫を選ぶことで、水害リスクの低減に努めている。さらに、南アフリカで頻繁に発生する盗難リスクを想定し、24時間CCTVや電気フェンス、常駐の警備員によるセキュリティ対策を施している。
倉庫では既に自動車関連を中心に多様な需要を獲得しており、WMS(倉庫管理システム)を使用した在庫管理のほか、ダーバン港到着の海上輸入コンテナ貨物のトラックへの積み替えなど、付帯業務も手掛けている。
将来は保税エリアを持ち、日本などからの海上輸入混載のCFS(コンテナフレートステーション)としての機能も持つことで、より幅広いニーズをカバーできるようにする。
INTRASPEEDは1999年2月に発足し、南アフリカ、ケニアに拠点を展開。阪急阪神エクスプレスは2018年1月に出資して子会社化して以降、アフリカにおけるビジネス展開を強化してきた。24年8月にはヨハネスブルグ第二倉庫やナイロビ第二倉庫の設立など、ロジスティクス事業を中心としたアフリカ市場での強固な事業基盤確立に注力している。
(藤原秀行)※いずれも阪急阪神エクスプレス提供