センコーGHD、首都圏地盤の警備会社グループ2社を買収

センコーGHD、首都圏地盤の警備会社グループ2社を買収

物流とシナジー想定、事業強化図る

センコーグループホールディングス(GHD)は7月1日、東宝総合警備保障(東京都渋谷区渋谷)と子会社のネットセキュリティ(同)の2社の全株式を取得、7月1日付で買収したと発表した。

センコーGHDは交通誘導や施設警備といった警備事業は、トラック運送や倉庫管理といった物流事業と共通のポリシーや関連性から、運営上シナジーがある事業と捉え、強化を図っている。今回の買収もその一環。買収額は開示していない。

 
 

センコーGHDは2023年2月に日制警備保障、同年7月にアムス警備とヒューマンセキュリティの2社をそれぞれ買収していた。

東宝警備は東京・神奈川・千葉・埼玉に拠点を置く老舗の警備会社で、再開発に関わる警備に強みを持つ。

先にグループ化した3社は東京・神奈川に拠点を置き、主に住宅メーカー・ゼネコンの建築現場での交通・重機誘導や、列車見張り業務を担っている。今後は東宝警備、ネットセキュリティを加えた5社が相互に連携し、警備事業を伸ばしていきたい考え。

警備業界は、地域密着型の中小企業が大半を占め、働き手の平均年齢が高まる一方で、都心ではインフラの老朽化に対応した再開発や大規模マンションなどの建設が多く、業界全体の人材不足が続いている。今後は東宝警備の実績に加え、センコーGHDの信用力を背景とした採用数増加が期待できるとみている。

(藤原秀行)

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