大和ハウス系の若松梱包運輸倉庫、石川・白山にF-LINE向け「本社第二共配センター」開設

大和ハウス系の若松梱包運輸倉庫、石川・白山にF-LINE向け「本社第二共配センター」開設

物効法の適用受け、冷凍・冷蔵にも対応

大和ハウス工業は7月11日、グループで北陸エリアを地盤とする若松梱包運輸倉庫(金沢市)が石川県白山市で新たな物流拠点「本社第二共配センター」の本格稼働を始めたと発表した。

地上3階建て、延床面積は1万3982㎡。荷主のF-LINEとともに物流総合効率化法の適用を受け、環境に配慮した効率的な物流事業を展開することを想定している。

 
 

若松梱包運輸倉庫は従来、通過型センター(TC)の運営を主力事業に据えてきた。日々の輸配送に迅速に対応することで在庫コストの低減を図り、タイムリーな業務対応が可能となることを念頭に置いている。

ただ、地方都市への輸送は需要量の関係で積載率低下が以前より課題となっていた。加えて、「物流2024年問題」や、頻発する豪雨・雪害、地震への対応が重要度を増している。

そうした環境を踏まえ、近年は在庫型センター(DC)の構築にも着手。その一環として、冷凍・冷蔵保管にも対応可能な新センターの開発に踏み切った。

同社はDCを持つことで、季節や時間帯、社会情勢などによる物流量の変動に対応できる上、積載率の向上や地震などの自然災害に備えることが可能になると判断。輸送効率の向上はドライバーなどの労働時間の削減にもつながり、強靭でサステナブルな経営を実現できるとみている。

新センターは、自動保管装置と倉庫管理システム(WMS)による在庫管理機能を備え、温度管理が必要な商品の保管容量が大幅に増加するとともに、高い作業効率性を合わせ持たせている。

太陽光発電システムの設置や、冷凍設備への自然冷媒(アンモニア/CO2)の採用など、環境に配慮した物流施設として開発。「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」最高ランクを獲得すると同時に、『ZEB』の認証を取得した。

 
 

F-LINEと協力しながら輸配送を含めた業務の効率化を図り、CO2排出削減につなげる構え。


※国土交通省「物流総合効率化法の認定状況」より

倉庫概要
①土地建物  
住所:石川県白山市宮永町2375番地
敷地面積:17,043.45㎡(5,155.64坪)
建物構造:鉄骨造3階建
建築面積:7,006㎡(2,119.32坪)
延床面積:13,982.50㎡(4,229.71坪)

②機械装置   
種目:冷凍加工食品を保管する自動倉庫
保管数量:7,644PL(棚高150cm)
設備仕様:ドックシェルター:大型6基、中型11基 計17基
空調設備:冷蔵庫、冷凍庫、自動ラック倉庫、事務所
温度管理:集中温度管理システム
垂直搬送機:1階⇔2階⇔3階 2基
貨物用エレベーター:1階⇔2階⇔3階 1基

(藤原秀行)※いずれも若松梱包運輸倉庫提供

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