ドライバー不足など受け、持続可能性向上策探る
J-オイルミルズ、日清オイリオグループ、昭和産業の3社と業界団体の一般社団法人日本植物油協会は7月24日、食用油脂業界における物流問題の解決に向けて連携して取り組む協議体「油脂物流未来推進会議」(通称・YBM会議)を立ち上げると発表した。
加工食品の中でも植物油業界は業務用製品の取り扱いが多く、斗缶やドラム缶といった重量の大きな荷姿であるとともに、ばら納品といった付帯作業が多いことなどから物流面の負荷が高く、物流事業者からも改善を求める声が出ていた。
「物流2024年問題」やトラックドライバー不足を受け、特に業務用製品に関し、安定的な供給が脅かされかねないため、日本植物油協会内の委員会における各種啓発活動に取り組むとともに、23年12月には業界団体としての自主行動計画を策定、公表した。
さらに同協会の正副会長を輩出している3社が危機感を共有し、業務用製品を中心に製品特性や納品形態の特徴を踏まえた上で、物流の持続可能性を高めることを目指し、YBM会議の創設に踏み切った。
自主行動計画に則り、物流機能効率化の具体策を探る。YBM会議には他のメーカーなどにも参加を呼び掛けていく方針。
取り組むテーマ
・加工食品業界、特に業務用領域を中心とした物流を取り巻く動向の把握と共有
・新物流効率化法や自主行動計画に則った物流効率化施策の具体的検討
・各社におけるホワイト物流を含めた物流課題改善事例の共有(発・着荷主双方)
・物流DX、フィジカルインターネットに関する最新動向の収集
(藤原秀行)