太平洋セメントとグリッドが業界初、AI配船計画最適化システムの運用開始

太平洋セメントとグリッドが業界初、AI配船計画最適化システムの運用開始

燃料利用量1割削減、策定時間5割超半減などの効果想定

太平洋セメントと、AIを活用した計画立案システムなどを手掛けるグリッドの両社は8月4日、船舶輸送効率の向上と業務効率化を目指し、AI技術を活用した配船計画最適化システムの運用を今年5月に国内セメント業界で初めて開始したと発表した。

太平洋セメントの各工場から全国の物流拠点へセメントを輸送する配船計画の組み合わせは、10の1400乗通りにも及び、熟練担当者が膨大な条件を考慮しながら経験に基づき計画を組んでいたが、 最適化には限界があった。



新配船システムは、AIが膨大な輸送データを解析し、複雑な制約条件を考慮しながら最適な配船計画を組むことで、計画段階で燃料使用量などを約10%削減できると見込んでいるほか、各物流拠点の適正在庫を実現し、安定供給体制をより強固にできると想定。

このほか、人間がタッチする配船計画と比べ、策定時間を50%以上短縮できると見込む。 船員法にも対応する効率的な配船計画を取りまとめるほか、燃料使用量削減により温室効果ガスの排出量削減も図る。

(藤原秀行)※いずれも両社提供

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