KDDIグループ、現場の運用手間ゼロ目指す
KDDIスマートドローンは10月16日、自動充電ポート付きドローンを活用した遠隔運航サービスを拡充し、新機能の提供を同日以降、順次開始すると発表した。
事前に設定したスケジュールで定期飛行を行う24時間365日対応の「定期運航サービス」と、災害発生時など突発的な活用ニーズに対応する「スポット運航サービス」を展開する。
また、新機能として、KDDIスマートドローンの測量士が、点群データの取得・生成、出来形や体積差分の算出・報告書作成までを一貫して行う「測量パッケージ」と、米MODE(モード)の現場特化型AIアプリケーション「BizStack」(ビズスタック)と連携してドローンで撮影した画像・映像データを遠隔から容易に取得できるようにする「MODE連携機能」を追加する。
ドローンポート(専用離着陸設備)の社会基盤化を推進し、ドローン運用の現場負担を大幅に減らして、「ドローン運用の手間をゼロに」の実現を図る。
提供開始日
定期運航サービス | 2025年10月16日 |
スポット運航サービス | 2025年11月1日 |
測量パッケージ | 2025年10月16日 |
MODE連携機能 | 2025年内に提供予定(注) |
(注)リアルタイム映像の確認機能はβ版として2025年内にリリース予定
遠隔運航サービスは、ドローンの所有・メンテナンスから、パイロットの手配、飛行許可申請、日々の飛行、撮影データの解析・提供まで、ドローン運用に関わる手間を包括的に委託できるようにしている。2023年7月に運用を始めた。
これまでに約7400回以上の飛行実績を重ねている。例えば、大林組と組み、建設現場にドローンポートを1年間常設し、遠隔からの自動測量を継続的に行う運用に成功しているという。
ドローン活用をさらに広げていくため、新機能追加に踏み切った。
遠隔運航サービスが解決する5つの手間
防災・インフラ・建設現場で、人手による対応が難しい夜間巡視業務から、異常発生時の緊急対応まで多様なニーズにより柔軟かつ迅速に対応できるようになると見込む。
また、ドローン飛行に伴う現場負担から解放されるのに加え、多くの時間を要していた飛行後の煩雑なデータ処理や事務作業などの測量に関連する一連のプロセスを効率化するため、顧客の現場の生産性向上につながるとみている。
MODEの「BizStack」と連携することで、ドローンで撮影した画像・映像データを検索性の高いデータベースとして構築・蓄積し、遠隔から誰もが瞬時にデータを取得・活用できる環境を実現する。データは自動で撮影エリア・日時ごとにBizStackと連携したKDDIスマートドローンのデータベースに格納し、チャット形式で簡単に呼び出せるようになる。
現場に行かなくても遠隔でPCやスマートフォンなどのデバイスから即時確認できるほか、ドローン飛行開始時にはリアルタイム映像の視聴も可能。
日時 ✕ エリアデータ呼び出し
リアルタイム運航通知
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用