AIストーム、早大・劉教授と中古トラック価額推定AIモデルの共同研究開始

AIストーム、早大・劉教授と中古トラック価額推定AIモデルの共同研究開始

高精度・客観的な評価確率目指す

ITコンサルティングなどを手掛けるAIストーム(旧ジェクシード)は11月20日、早稲田大学理工学術院の劉江(りゅう・こう)教授と「AIによるマルチモーダル中古トラック価額推定モデルの構築に関する研究」を開始したと発表した。

AIストームが展開している中古トラック事業で、これまで熟練者の経験に依存していた査定工程をAIで高度化することを目指す。車両画像、整備記録、走行データ、出品コメントなどの多様な情報を統合し、マルチモーダルAIで客観性と再現性がある査定モデルを作り出したい考え。



AIストームは成長戦略の中核として、AI・IoT・GPUクラウドを活用した実社会へのAI実装を推進しており、今回の研究はその技術基盤を強化するのが狙い。

AIが市場実勢や過去データを踏まえて価格を定量的に推定し、従来の主観的査定を補完・高度化するモデルを構築する。

実現すれば、中古トラック査定の標準化・精度向上による価格の公平性・透明性の確保、AIによる迅速な査定を通じた仕入れ・販売の効率化などにつながると見込んでいる。

劉教授は修士・博士(国際情報通信学)を早稲田大学で取得後、助教・講師・准教授を経て2024年、教授に就任。専門は無線通信、ワイヤレスネットワーク、光無線通信、センシング技術などで、IEEE(米国電気電子学会)や電子情報通信学会など国内外の学協会にも所属し、これまでに多くの論文を発表、学術的な影響力も高く評価されている。

近年はネットワーク協調型自動運転やマルチスケールセンシングなど、モビリティ領域における先端研究にも注力しており、AI活用を含む実践的な技術研究に幅広く取り組んでいる。

(藤原秀行)

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