衝突など回避狙い
国土交通省は7月26日、ドローン(無人飛行機)の飛行に関する許可・承認の審査要領を一部改正した。許可・承認を受けた後、実際に機体を飛ばす前に、現在運用している「飛行情報共有システム」に飛行日時や場所などを登録するよう求めている。
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今年4月に稼働を開始した同システムは、会員登録すればドローンが事前にどのルートを飛ぶかを関係者が相互に把握できるのが特徴。情報を入力して他のユーザーへ通知すると同時に、他のドローンの飛行予定も閲覧するよう後押しすることで、ドローン同士や、ドローンとヘリコプターなど有人機との衝突を避けたい考え。
航空法などに基づき、人口密集地といった特定の場所上空で重量が200グラム以上のドローンを飛ばす場合は事前に国への申請が義務付けられている。国交省は飛行申請件数が急増し、ドローンとヘリコプターのニアミスなどのトラブルも起こっている現状を踏まえ、同システムへの情報入力を審査時に周知、より安全対策を徹底させる構え。
改正ではこのほか、審査の際、イベント会場の上空を飛ばす場合は主催者の同意に関する書類を示すことを追加。人口集中地区で夜間に飛行させたり、夜に操縦者から目が届かない遠距離に及ぶ「目視外飛行」を行ったりする場合などは飛行ルートを特定することを要件として新たに設定している。
(藤原秀行)