名港海運、名古屋港に新たな物流施設とヤードを建設へ

名港海運、名古屋港に新たな物流施設とヤードを建設へ

事業基盤強化狙い、自動化・省人化に注力

名港海運は12月1日、愛知県明日香村で物流センターとヤードを新設すると発表した。

名古屋港管理組合が主催している飛島ふ頭第2貯木場埋立地E区画の売却募集に応募、購入予定者に選ばれ、土地売買契約を締結。7万1639㎡の用地を55億円で取得した。

同社は現行の中期経営計画で「名古屋港における事業基盤の強化」を事業戦略の1つに設定している。名古屋港の主要物流拠点となっている飛島ふ頭内に物流施設とヤードを設け、同戦略を着実に推進していきたい考え。


(プレスリリースより引用)

新施設はコンテナターミナルに近接したエリアに設置し、輸送動線の短縮と作業効率の向上につなげることを想定。さらに、バース予約・受付システムや最新鋭の設備を取り入れ、作業の自動化・省人化を図り、「物流2024年問題」に対応する。

将来のドライバー不足深刻化を見据え、顧客の間で拠点集約による輸送合理化ニーズが高まっているのを考慮し、輸出入貨物を取り扱うキャパシティを増強。複数拠点間の輸送削減などの効率化を通じて、サプライチェーン最適化を後押しする。

さらに、老朽化した既存施設の機能を新施設に集約・移転。社員および保管貨物の安全性向上を図るとともに、大規模施設への集約によるスケールメリットを活かし、リソースの利用効率を極大化する。

同社が金城ふ頭のヤードで取り扱うアルミインゴットを新施設に移転し、跡地は輸出入自動車を取り扱うモータープールとして活用することを計画している。「コンテナは飛島ふ頭、完成自動車は金城ふ頭」との名古屋港港湾計画に沿って、機能を充実させる。

取得用地の概要
所在地:愛知県海部郡飛島村西浜28-5、30-5
土地面積:71,639.13㎡
取得価格:55 億円
資金計画:自己資金および金融機関からの借入
引渡日:2025年12月以降

(藤原秀行)

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