T2とネスレ日本、神奈川~兵庫の高速で自動運転トラックによる輸送実証を開始

T2とネスレ日本、神奈川~兵庫の高速で自動運転トラックによる輸送実証を開始

27年度開始目指す「レベル4」幹線輸送参加を視野に

ネスレ日本とT2は12月10日、T2が開発した自動運転トラックを用いて、高速道路上でネスレ日本のコーヒー商品を輸送する実証を同日開始したと発表した。


ネスレ日本 姫路工場を出発するT2の自動運転トラック


実証で輸送する製品例「ネスカフェ ゴールドブレンド」(瓶、つめかえパック)

ネスレ日本は姫路工場(兵庫県姫路市)から各地への商品輸送に関し、貨物鉄道や船舶といったトラック以外の活用を進める一方、関東地方への長距離帯の輸送は、トラックを使っている。

ドライバー不足を考慮し、輸送の持続可能性を高めるため、T2と組んで自動運転トラックの活用を検討することにした。

T2は2027年度、「レベル4」(特定条件下で無人運転する)自動運転トラックによる高速道路の幹線輸送サービス開始を目指しており、タッグを組んで実証に踏み切った。

実証はドライバーが有事に備えて乗車し、トラブル発生時はすぐに運転を代わることができるよう待機する「レベル2」自動運転トラックを用いて、自動運転区間として神奈川~兵庫間のルートのうち、高速道路上の約430~450kmを走行する。

2026年8月までの期間に計4回の実施を予定している。ネスレ日本は今回の実証結果を踏まえ、T2が25年に国内で初めて事業化した「レベル2」自動運転トラックの商用運行に参画、定期運行化を目指す。将来はT2の「レベル4」自動運転トラックによる幹線輸送も利用したい考えだ。

時期

2025年12月10日(水)から2026年8月までの計4回を予定

積載物・区間

【関西~関東】 「ネスカフェ ゴールドブレンド」(瓶、つめかえパック)

ネスレ日本 姫路工場(兵庫県姫路市)から千葉県の物流拠点(千葉県野田市)の約640km(うち、「レベル2」自動運転区間:名神高速・高槻JCTから東名高速・綾瀬スマートICの約430km)

【関東~関西】「ネスカフェ ドルチェ グスト」の専用カプセル

神奈川県の物流拠点(神奈川県横浜市中区)から兵庫県の物流拠点(兵庫県西宮市)の約500km(うち、「レベル2」自動運転区間:東名高速・綾瀬スマートICから名神高速・西宮ICの約450㎞)

役割

【ネスレ日本】 拠点・運行ルートの選定、実証貨物の手配
【T2】 全体マネジメント、実験用車両の手配

検証内容

全実証はドライバーが乗車し、「レベル2」相当で実施する。

・貨物を積載した幹線輸送における自動運転の走行ルートおよび走行リードタイム検証
・想定したオペレーションパターンの有効性検証
・低炭素燃料(※参考資料)を用いた輸送の有効性検証

(藤原秀行)※いずれも両社提供

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事