インフラ整備など推進、海運の脱炭素促進
商船三井は12月11日、中国の石油大手、中国石油化工（シノペック）グループで燃料供給を手掛ける中石化浙江舟山石油、丸紅の両社と、従来の化石燃料に代わる船舶用バイオディーゼル燃料の確保で連携すると発表した。
長期供給体制の構築に関する覚書を3社間で締結した。
（左から）舟山市商務局・張曙副局長、丸紅・栃本 恵一石油・LPGトレーディング部長、商船三井・太田朋孝燃料GX事業部長、中石化浙江舟山石油・程亜松総経理と徐涛副総経理（商船三井提供）
3社は海運領域の脱炭素を促進するため、バイオディーゼル燃料の長期的かつ安定的な供給体制の構築を目指す。商船三井は中国でバイオディーゼル燃料の利用拡大を図り、中石化浙江舟山石油と丸紅は貯蔵・輸送設備や供給港などのインフラ整備とバイオディーゼル燃料の安定確保を担う。
バイオディーゼル燃料はリサイクルしたバイオマスを原料に用いており、直接燃焼時のCO2排出量を大幅に削減できるのが強み。既存の船舶用内燃機関を改造せずにそのまま使える「ドロップイン燃料」のため、導入のハードルが低いと期待されている。
（藤原秀行）
