日通総研短観、「景気悪化を示唆」
日通総合研究所がこのほど公表した今年6月調査分の「企業物流短期動向調査(日通総研短観)」によると、国内向け出荷量に関する「荷動き指数」は2019年4~6月実績(見込み)がマイナス15となった。19年に入って以降、ゼロを下回っており、前期(1~3月)からは7ポイント低下した。
直近では16年4~6月(マイナス14)以来、3年ぶりの低水準となった。7~9月の見通しはマイナス9で6ポイント戻すものの、依然マイナス圏が続いている。同社は「景気の悪化を示唆している」との見解を示した。
荷主の業種別に見ると、4~6月実績(見込み)は15業種中、マイナスが12業種。7~9月見通しはプラスが5業種、ゼロ水準が1業種、マイナスが9業種と持ち直すが、10月予定の消費増税前の駆け込み需要を意識しているとみられる。
調査は製造業と卸売業の主要2500事業所を対象に実施、35・5%の888事業所から有効回答を得た。
「荷動き指数」の推移(日通総合研究所資料より引用)※クリックで拡大
運賃・料金の動向は、一般トラックや特積みトラック、鉄道コンテナなど6機関の全てで指数がプラス圏を維持。特に一般トラックは4~6月実績(見込み)、7~9月見通しのいずれもプラス44と過去最高水準が続いた。特積みトラックも4~6月実績(見込み)はプラス37、7~9月見通しはプラス38と高い水準にある。
(藤原秀行)
調査結果のダウンロードはコチラから