TRC東京流通センターを拠点に「平和島自動運転協議会」立ち上げへ

TRC東京流通センターを拠点に「平和島自動運転協議会」立ち上げへ

開発スタートアップやソニー・ホンダ合弁会社、政投銀など参加、物流の人手不足をはじめ課題解決促進図る

完全自動運転EV(電気自動車)の開発を手掛けるスタートアップのTuring(チューリング)、自動運転ソフトウェアの開発を担う米Applied Intuition(アプライド・インチュイション)、ソニーとホンダが共同出資しているソニー・ホンダモビリティ、日本政策投資銀行(DBJ)、シンクタンクの日本経済研究所(JERI)、三菱地所系の東京流通センター(TRC)の6社は4月25日、TRCが東京・平和島で運営している物流拠点「TRC東京流通センター」の構内で5月22日に、「平和島自動運転協議会」を立ち上げると発表した。

協議会は自動運転に関する実証実験を随時、TRC構内で実施するとともに、自動運転車両開発を担う企業同士の協調領域でのオープン・イノベーションを促進。自動運転業界の発展と日本の物流業界が抱える人手不足などの課題解決を後押ししていきたい考え。

 
 

JERIが協議会の事務局を担い、TRCは施設運営を担当。品川駅から5km圏に位置しながらも15万㎡の敷地を備えるTRC構内を有効活用してもらう。

主に自動運転開発企業が自動運転技術に関する実証実験やデータ取得を行う走行フィールドと、センタービル916区画を会員用コミュニケーションルームとして整備、提供する。

会員は「自動運転関連の技術・サービス開発などに取り組む、またはサポートすることができる企業」を条件として広く募集する。

協議会におけるTRC構内の名称は「HeAD Light Field」(ヘッドライトフィールド)と命名。“Heiwajima Autonomous Driving“の各単語の頭文字を取って「HeAD」、車のヘッドライト・自動運転の未来を照らし出す“灯台”をモチーフに「未来へ向けて自動運転技術を進歩させる=社会課題を解決していく・人々の負担を軽く(ライトに)する」という意味を込めた「Light」、場所や空間を意味する「Field」を組み合わせた造語という。


センタービル916区画に会員用コミュニケーションルームを開設予定。自動運転の社会実装をメタリックなマテリアルを使用することにより表現し、室内手前側のルーバー部をトンネルに見立て、その先に協議会が目指したい未来を想起させる設えとしている

協議会会員はTRC所有地の私道、センタービル916のコミュニケーションルーム、A棟2階のAE2-3区画、約8000坪のA棟屋上やその他構内広場を無償で利用することが可能。一部は事前申請が必要となる。

 
 


物流ビルA棟(左側)と物流ビルB棟(右側)を核としたTRC航空写真


構内図


A棟屋上駐車場


A棟中央車路


A・B棟間の車路


第二展示場前広場

 
 

(藤原秀行)※いずれも各社提供

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