製造委託先132社に印刷用器具など7846個の無償保管強いる
公正取引委員会は3月13日、段ボール製品メーカーの日本トーカンパッケージ(東京都品川区東五反田)に対し、製造委託先に自社の印刷用器具「印版」などを無償で保管させていたのは、下請法(現中小受託取引適正化法、取適法)で禁じる「不当な経済上の利益の提供要請」に該当するとして、再発防止を勧告した。
印版の無償保管で法違反と判断、勧告したのは初めてという。今年1月の取適法施行前の事案のため、旧下請法として判断した。
日本トーカンパッケージは2005年、東洋製罐グループホールディングス系の東罐興業から分社化したトーカンパッケージングシステムと日本大昭和板紙系の日板パッケージが合併して誕生した。
印版は板状の器具で、段ボールの表面に社名や商品名などを印刷する際に用いている。同社は製造委託先に印版や木型などを貸与している。
公取委によれば、日本トーカンパッケージは遅くとも2024年4月以降、製造を長時間発注していないのにも関わらず、委託先132社に印版や木型計7846個の無償保管を強いていた。
同社は3月13日、「本勧告を厳粛に受け止め、今後の取引において同様の問題が発生することのないよう、本勧告に基づく取締役会決議により、お取引先様の利益を不当に害さないことを確認するとともに、社内体制の強化やコンプライアンス意識の向上を目的とした社内研修の強化など、必要な取組を速やかに実施します」とするコメントを発表、謝罪した。
公取委の指摘を受け、保管料に相当する額の支払い手続きを進めているほか、不要な印版の回収・廃棄も図っていると強調している。
(藤原秀行)












