公取委、製造委託先に原材料の価格上昇分を追加で払わせた松尾製作所に旧下請法違反で是正勧告

公取委、製造委託先に原材料の価格上昇分を追加で払わせた松尾製作所に旧下請法違反で是正勧告

総額4500万円、金型などの無償保管も

公正取引委員会は3月17日、自動車用部品を手掛ける松尾製作所(愛知県大府市)に対し、製造委託先へ販売した原材料について、過去にさかのぼって値上げし差額分を払うよう要求したことなどが、下請法(現中小受託取引適正化法、取適法)で禁じる「不当な経済上の利益の提供要請」に該当すると認定、再発防止を勧告した。

原材料の価格上昇分を払わせたことが旧下請法に違反したと認定、勧告したのは初めてという。今年1月の取適法施行前の事案のため、旧下請法に基づき判断した。



公取委によれば、松尾製作所は鉄や銅といった原材料を製造委託先に販売した上で、完成した部品を購入していた。

2024年11月~25年7月、委託先企業6社に対し、エンジンやブレーキ部品の原材料として保管していた原材料に関して価格上昇分の差額を算出、計約4500万円を払わせていた。

加えて、遅くとも24年6月以降、委託先12社に対し、発注する見込みがないにも関わらず、同社が所有する金型など計759個を無償保管させていた。

松尾製作所は公取委の指摘を受け、過去にさかのぼって値上げし徴収した約4500万円を全て委託先に返還した。保管料相当分についても支払ったという。

松尾製作所は3月17日、「本勧告を厳粛に受け止め、今後の取引において同様の問題が再発することのないように運用の改善を徹底してまいります。また本勧告内容を当社取締役会の決議により確認するとともに、全従業員に本件を周知徹底し、コンプライアンスの一層の強化と再発防止に努め、今後の取引適正化を図ってまいります」と謝罪するコメントを発表した。

(藤原秀行)

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