【現地取材】ロジスティード・中谷CEO、27年度再上場の実現に自信

【現地取材】ロジスティード・中谷CEO、27年度再上場の実現に自信

規模拡大へ海外企業のM&Aに意欲

ロジスティードは9月29日、東京都内で報道関係者向けに事業説明会を開催した。

同社の中谷康夫会長兼社長CEOは、成長戦略の一環として筆頭株主の投資ファンドKKRと連携し2027年度の再上場を目指していることについて、業績が堅調に推移していることなどを踏まえ「条件をおそらく満たせる。チャレンジできる状況に近づいている」と説明、実現に自信を見せた。



また、「変化を先取りし、自ら業界再編のプレーヤーになっていきたい」との考えを表明。M&Aに関しては規模拡大のため、海外企業を積極的にターゲットとしていく意向を示した。


事業説明会に出席した中谷氏

中谷氏は再上場に関し「企業価値を持続的に高められる会社となった結果、市場に再び評価していくことが重要だ」と指摘。「再上場がゴールではなく、2030年に向かって一番大事なことは日本発のグローバル物流企業としてどこまで成長できるかだ」と語り、中長期的な経営ビジョン「LOGISTEED2030」で掲げている30年度に連結収益(売上高に相当)1.5兆円の目標に到達したいとの意向をあらためて強調した。

その上で「(業績の)トラックレコードから行けば27年度に再上場の取り組みを開始してもいいのではないか」と述べた。

M&Aについては「必ずしも日本で大きな再編に関与していくということにはならないのではないか。よりグローバルベースで、海外のリソースはもう少し厚くしていくのがわれわれの戦略。ここ数年で一番補強したいところだ」と語り、海外のフォワーダーなどのM&Aが軸になると展望した。

ロジスティードは今年5月、日本郵便と、グループの国際物流事業を担うオーストラリアのトールホールディングスグループでフォワーディングやコントラクトロジスティクス(3PL)を手掛ける子会社にロジスティードが出資を検討することで基本合意していた。検討の進捗状況を聞かれたのに対し、中谷氏は「(結論は)そんなに遅くない時期に(出したい)とは考えている。出資は有効だと思っているし、検討に値する。あまり時間はかけたくない」と説明。



同時に、「われわれが(日本郵便との)共創活動を日常ベースで展開し始めているので、その成果は1回見なければいけないんじゃないか。それができていないと、いきなり出資してスキームを組むのは難しいのではないかと思う」と語り、日本郵便グループとの連携の成果を考慮しながら検討を急ぐ姿勢を見せた。

説明会では、西川和宏副社長が国内事業の概要に言及。主軸の3PL事業は25年度、26年第1四半期(1~3月)のいずれも増収増益を達成したと解説した。24年に買収したアルプス物流のPMI(統合作業)が順調に進み、ロジスティードとアルプス物流の間で配送車両を相互に活用して輸送の効率化を進めたり、アルプス物流の倉庫をロジスティードグループの倉庫に集約して業務効率化を果たしたりといった成果を挙げているとアピールした。

また、日立製作所グループと、物流領域でのフィジカルAI(AIがセンサーやカメラなどで得た情報を基にロボットなどの機器を自律的に制御する技術)活用など、新たなソリューションの創生に取り組んでいることも紹介した。ロジスティードグループが物流拠点を新設する際、日立の自動化機器を取り入れていることにも触れた。

提携している日本郵便とも、今年4月以降、分科会で連携施策を検討したり、日本郵便側に専任施策推進者を配置して連携の施策を加速させたりしているとPRした。


西川氏

業務執行役員国内事業統括本部担当本部長の寺井義彦氏(ロジスティード東日本社長)は東日本の施策として、ロジスティード東日本で茨城県ひたちなか市に「水戸ロジセンター」(3万6726坪)を開設、外部倉庫22拠点を集約し、無人フォークリフトやパレット自動倉庫なども取り入れ、業務を大幅に効率化・自動化するとともに、生産拠点の門前倉庫として利用してもらえるようにすることを報告した。稼働開始は28年4月の予定。



業務執行社員国内事業統括本部長の永野光鹿氏(ロジスティード西日本社長)は、建設会社の非効率な物流の効率化を自社のDXソリューションで果たした事例などを発表した。

ロジスティードインターナショナルカンパニーのクリストファー・ローガン社長が海外事業の概要を紹介。コントラクトロジスティクス(3PL)で日系、非日系双方の企業の取引拡大を図っていることに触れた。航空・海上フォワーディングにも注力しており、25年度に航空貨物の取扱量が17%、海上貨物は10%増やせたことなどをアピールした。北米と欧州で地域輸送網を強化していることも明らかにした。


ローガン氏

業務執行社員エンジニアリングイノベーション本部長CTO(最高技術責任者)はDXの取り組み状況を説明。消費財メーカー向け物流センターで自動化機器を積極的に展開し、ピッキング・梱包・検品工程で50%の省人化を果たしたことなどを訴え、マテハン設備を賢く制御しソフトウェアで設備能力を最大限引き出すとのポリシーをPRした。

(藤原秀行)

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