SGHD、他の物流企業との連携可能性に含み
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SGホールディングス(HD)の川中子勝浩取締役(経営企画担当)は10月31日、東京・霞が関の国土交通省内で開いた2019年度第2四半期決算の記者会見で、資本・業務提携している日立物流との今後の関係について「一層提携の効果を追い求めていきたい。並行して、新たなステップに向けた協議を行っていきたい」と述べ、引き続き経営統合も含めて連携強化を検討していく姿勢を強調した。
両社は16年3月に資本・業務提携を発表。その際、事業の相乗効果を見極めた上で2~3年後の経営統合を視野に入れるとの考えを示していた。
日立物流の中谷康夫社長は10月30日の決算説明会で、両社間で海外事業拡大に向けた体制を確立することが統合合意の条件になるとの認識を示すとともに、他の企業と新たにパートナーを組むことについても言及した。
川中子取締役は経営統合については直接言及しなかったが、「国内では(SGHDと)良好な関係を作ることができている。ますます(提携の)効果を出しながら今後新たな組み方を検討していきたい」と明言した。
中谷社長の発言は詳細を正確に把握していないと前置きした上で「当初より海外では連携の効果が出ていないとの共通認識を(SGHDと)持っている。海外の当社のポジショニングでさまざまな工夫をしなければいけない」と指摘。
「いろいろなプレーヤーと提携しながら効果を出すのは物流の世界では非常に効果的なやり方。一般論としては考え得ること」と語り、第三の物流企業などと連携する可能性に含みを持たせた。
(藤原秀行)