「迷走電流」、過去にも火災や感電の原因に

「迷走電流」、過去にも火災や感電の原因に

あらためて求められる防止策の徹底

東京・城南島のマルハニチロ物流の冷凍冷蔵倉庫「城南島物流センター」で今年2月、作業中の男性3人が犠牲となった火災は、電流が本来の経路を外れ、別の場所に流れる「迷走電流」が発生原因とみられている。

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現状では、警視庁は倉庫で作業員が電気の熱を利用した溶接の作業を行っていた際、建物への通電を回避する策に不備があり、溶接機の電流が想定していない経路を流れ、可燃性の物に引火したとみているもようだ。

迷走電流では過去にも作業現場で火災や感電を引き起こした事例が報告されている。倉庫はいったん火気が発生すれば可燃物が大量に保管されていることなどから燃え広がるリスクが大きい。今回の火災を教訓として、物流業界の関係者も今後あらためて、溶接の作業時に迷走電流防止策を徹底しているかどうか確認することが強く求められそうだ。

関係者によると、2014年には川崎市の建設現場で、やはり電気を用いた溶接の作業中、電気ケーブルの設定に不備があり溶接の機器から流れ出た電流が迷走、ケーブルをまとめるチューブが燃えたという。

他にも労働災害として、迷走電流が原因で現場の作業員が感電したケースなどが見られる。電車のレールなどから漏れた電流が地中に伝わり、金属製の配管を腐食させることもあるという。


火災発生直後の倉庫の様子(今年2月撮影)

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(藤原秀行)

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