優秀人材発掘し軽貨物マッチングなど事業規模拡大目指す、地域経済への貢献も
軽貨物とトラックのマッチングサービス「PickGo(ピックゴー)」などを展開するスタートアップ企業のCBcloudは、今年春ごろまでをめどに沖縄県内でオフィスを開設する方針だ。同サービスの利用が着実に伸び、地方エリアでもニーズが見込まれるため、観光業などが好調で人口も増えている沖縄に地盤を築き、優秀な人材を発掘して事業規模拡大の基盤を築きたい考え。沖縄経済への貢献も目指している。
オフィスの場所や規模などを現在詰めている段階。2月に那覇市内でカジュアルなイベントを開き、自社のサービスの意義などを説明、若手エンジニアら沖縄オフィス立ち上げに関心のある層をつなぎとめたい考えだ。
CBcloudは「PickGo」のほか、AI(人工知能)やブロックチェーン技術を活用したトラックの動態管理システム「ichimana(イチマナ)」を提供。宅配効率化をサポートする「LAMS(ラムズ)」の実用化も進めている。PickGoの登録ドライバーは1万5000人を超えるなど、物流業界で着実に普及している。
同社の松本隆一代表取締役CEO(最高経営責任者)と徳盛太一朗CTO(最高技術責任者)はともに沖縄出身。同社は2019年9月に沖縄の地銀最大手、琉球銀行系の新興企業支援ファンド「BORベンチャーファンド」や地元紙の沖縄タイムスから出資を受けるなど、沖縄とは関係が深い。
松本CEOは「日本で人口が増えている数少ないエリアの1つが沖縄。“眠れる獅子”のような人材がたくさんいらっしゃると思うので、力を発揮できるような場を作りたい」と話しており、沖縄オフィスはPickGoなどのサービスの需要開拓とシステムの機能強化の両方の役割を担う見通しだ。
また、CBcloudはイオン九州やソフトバンクと商品配送業務効率化で協業するなど、スーパーの配送にも注視しており、沖縄オフィスでインターネットスーパー分野への取り組みを検討するとみられる。
(藤原秀行)※写真はCBcloud提供