日本郵政の株式売却を当面先送りへ

日本郵政の株式売却を当面先送りへ

かんぽ問題受け株価低迷、期限延長で政府検討

政府は東日本大震災の復興財源に充てるため検討している日本郵政株式の追加売却を当面先送りする見通しだ。同社グループのかんぽ生命保険と日本郵便による保険商品の不適切販売などを受け、日本郵政株価は低迷が続いており、想定している売却益を得るのが難しいと判断した。

現在開会中の通常国会に、同社株式の売却収入を2022年度までに復興財源へ投じると定めている復興財源確保法の改正案を提出、期限を5年延長する方向で準備を進めている。復興庁の設置期限を10年間延長するのに併せた措置。

日本郵政株式は郵政民営化法で政府の持ち分の下限を「3分の1超」と規定しており、復興財源確保へ下限まで売却する公算が大きい。

これまで15年と17年の計2回、総額約2・8兆円で売却しており、22年度までに計4兆円の売却益を得て復興財源に回すことを目指してきた。

(藤原秀行)

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