「言葉が一人歩きし反省」、出店者に一定の配慮
楽天の三木谷浩史会長兼社長は2月13日、2019年12月期決算の説明会で、インターネット通販サイト「楽天市場」で新たな送料無料の条件導入を決めたことに対し、一部出店者が独占禁止法で禁じる「優越的地位の乱用」と反発している問題に関連して、3月18日から原則としてユーザーが3980円以上購入した場合に導入する予定の送料無料を「送料込みの料金体系」との表現に変更する意向を表明した。
楽天・三木谷氏「一方的に儲ける話ではないと当局も理解してもらいたい」
同問題は公正取引委員会が独禁法違反の容疑で楽天に立ち入り検査に入るなど、調査を進めている。反発が根強い状況を踏まえ、出店者が送料を商品価格に反映させやすくなるよう、一定の配慮を示した格好だ。ただ、条件変更自体は予定通り実施する方針は変えておらず、今回の措置で一部出店者や物流業界関係者らの反発が沈静化するかどうかは不透明だ。
三木谷氏は「送料無料という言葉が一人歩きし、反省している」と陳謝。今回の新条件導入が原因で出店者が楽天市場から撤退する場合は、出店料の払い戻しなどの支援策を講じる考えを説明した。
(藤原秀行)