AIなど先進技術活用し求貨求車マッチングサービス拡大目指す
※会社側が正式発表したため、本日午前8時半に配信した記事を差し替えました
転職サイト運営のビズリーチなどを傘下に収める人材関連サービスのビジョナル(東京)は2月25日、インターネットで荷物とトラックの求貨求車マッチングサービスを手掛けるトラボックス(同)の全株式を取得、買収したと正式発表した。
ビジョナルはトラックドライバー不足の深刻化などを受け、今後もマッチングの需要が見込めると判断。トラボックスのノウハウを踏まえ、AI(人工知能)などの先進技術を活用し、より精度を高めたマッチングサービスを展開していくことを想定している。株式の取得額など買収の詳細は開示していない。
トラボックスの経営チームには、GAテクノロジーズで執行役員CTO(最高技術責任者)を務めた石田雄一氏が就任、IT活用を進めていく。
トラボックスは2000年設立。2月時点でマッチングサービスの登録会員は5万1505、運送事業者会員数は1万5250に達しており、国内でも有数の求貨求車マッチングサービスとなっている。19年の荷物情報登録数は171万件に上る。
ビジョナルの南壮一郎社長は「新たな事業領域として、社会構造の変革や技術革新によって多くの課題が生まれている物流業界を支援したいと考えた。強いブランド力と信頼を築いてきたトラボックスの強みを大切にしながら、当グループの強みであるテクノロジーやマーケティング力を掛け合わせ、これまで以上に、お客さまにより良いサービスを提供できるよう、また、物流業界全体の生産性向上に寄与できるよう尽力する」と買収の狙いを説明。
トラボックスの吉岡泰一郎社長は「お客さまの経営課題の解決に向け、ITの力を活用し、より価値のある、革新的なサービスを提供するためには自らが変革する必要があると考え、パートナー企業を長らく探してきた。インターネットの力で社会の課題解決を志すビジョナルの一員となることで、お客さまにとってさらに有益なサービスを提供できるようまい進する」とのコメントを発表した。
(藤原秀行)