受注急減や資金繰り悪化に対応
日本自動車工業会、日本自動車部品工業会、日本自動車車体工業会、日本自動車機械器具工業会の自動車関連4団体は4月10日、中小部品メーカーなどの経営を支援するファンドを共同で設立すると発表した。
世界的な新型コロナウイルスの感染拡大で自動車の製造が滞り、需要も減少しているため、苦境に立たされている企業にファンド経由で資金を供給。自動車のサプライチェーン維持を後押しし、雇用維持と人材流出阻止を図る。ファンドの規模や組成する時期は引き続き調整する。
同日インターネット経由で合同記者会見した自動車工業会の豊田章男会長（トヨタ自動車社長）は「人類がコロナの脅威に打ち克つ日は必ず来るが、このままではそれより前に日本経済が疲弊し、崩壊しかねない。われわれ自動車産業は崩壊の歯止め役として何とかお役に立ちたい」と強調した。
4団体はこのほか、新型コロナウイルスの感染防止・治療に必要なマスクや人工呼吸器の生産拡大を支援していくことなども表明した。
（藤原秀行）
