コロナ感染拡大で経済が打撃、7四半期連続「縮小」に
世界貿易機関(WTO)が5月20日発表した世界の物の貿易予測指数は、今年4~6月期が87・6だった。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い工場が稼働停止するなど経済が打撃を受けたため、前期(1~3月)の95・5から7・9ポイントと大幅に低下し、拡大と縮小の分かれ目となる100を7四半期続けて割り込んだ。
指数は輸出の受注量など6項目の動向を基にWTOが独自に算出している。2016年7月に算出を始めて以来、最も低い水準まで落ち込んだ。
指数を算出する基となるデータを見ると、6項目全てが100を下回った。特に自動車の生産や輸出の受注量、コンテナ輸送、航空貨物などの低迷が際立っている。
WTOは「20年の前半に世界の商品取引量は急激に落ち込む可能性がある」と展望している。
(藤原秀行)