「パワードウェア」とペアで装着、物流施設や工場などで活用想定
パナソニック子会社で物流現場などの作業負荷を軽減する着用型ロボット「パワードウェア」を手掛けるATOUN(アトウン、奈良市)は7月21日、荷物の積み降ろしなどを続けても腕の疲れを抑える効果が期待できる補助パーツ「kote」の受注を8月に始める方針を明らかにした。
補助パーツは現在販売しているパワードウェア「ATOUN MODEL Y」に取り付け、ペアで使用する。荷物を持ち上げる際、センサーが体の動きを感知し、左右の手に装着したグローブに取り付けてあるワイヤーをモーターで巻き取り、重いものを持った腕を引き上げるのを支える仕組みだ。左右の腕で別々に作動させることが可能。棚などに置かれた物を引っ張り出す作業についてもカバーできると見込む。
ある程度の力を込めないとワイヤーが巻き取られないため、koteを着けたままペンを持ってメモや書類に記入したり、荷物を持ち上げるのではなく横にずらしたりする動作を円滑に行えるよう配慮している。
片腕当たり約6キログラムの力で補助できるため、20キログラムの荷物の場合、8キログラム程度の力で持ち上げられる計算だ。同社は物流施設や工場、空港などでの活用を想定しており、2021年度の売上高8億円を目標としている。
「ATOUN MODEL Y」と「kote」の装着イメージ(ATOUNウェブサイトより引用)※クリックで拡大
(藤原秀行)