新型コロナウイルス感染症への対応について

日立物流のECプラットフォームセンター、利用拡大で今年度下半期に収益化へ

日立物流のECプラットフォームセンター、利用拡大で今年度下半期に収益化へ

既存拠点機械化はトップダウンで推進

日立物流は7月30日、電話会議形式による2021年3月期第1四半期(4~6月)決算説明会見を開催し、事業・業界を超えた協創領域拡大をうたったブランドコンセプト「LOGISTEED」実現に向け、以前から進めている物流現場の自動化・省力化などの進捗状況を解説した。

19年9月に稼働を本格的に開始したEC事業者向けの先進物流拠点「ECプラットフォームセンター」に関し、現時点で15社が利用しているほか、約20社から新規受託が決定していると説明。21年3月期中に30社程度まで利用企業が拡大すると予想した。併せて、同センターの売り上げ規模は現状で年間約10億円に上り、21年3月期の後半には収益化できるとの見通しを示した。


「ECプラットフォームセンター」が入る「春日部物流センター」(日立物流のYouTube動画より引用)

同センターは物流ロボットなどの先端機器や商品保管スペースを共有し、EC事業者は実際に利用した分だけ料金を支払う仕組み。大規模に自動化してコストを減らすことでEC事業に不可欠な物流のアセット活用の負荷を抑え、スタートアップ企業などの成長を後押しすることでEC物流のニーズを着実に捉えることに力点を置いている。

会見で日立物流の佐藤清輝執行役専務は「(中堅・中小のEC事業者の負荷を減らすという同センター展開の狙いは)想定通りに進んでいる」と語った。

同社はECプラットフォームセンターについて、大手健康食品や加工食品・飲料などの業界で利用が広がっており、アパレルや生活家電のサービスパーツなどの誘致にも注力していると強調。システムの連携先も5社に上るなど、利用が着実に広がっていることを示した。

省人化技術について、MUJINと連携し、荷物を積み付けるパレタイザーや積み下ろすデパレタイザー、ピースピッキングロボットを既存の物流センターへ積極的に導入していることに言及。佐藤氏は「機械がマッチングできるところはどんどん入れていこうという姿勢で、トップダウンで今動いている。いろんな地域で展開していくことになろうかと思う」と語り、MUJINと併せて多様な企業とタッグを組んでいく考えを明示した。

埼玉県内で21年2月の稼働開始を目指して開発を進めている新拠点「東日本第二メディカル物流センター」にも触れ、医薬品の国際的な流通基準GDPに準拠した高効率運営の拠点にするとの構想を披露。パレタイザーやデパレタイザー、AGV、無人フォークリフトを駆使する計画を明らかにした。新技術がフルに稼働するのは21年9月を見込んでいる。


「東日本第二メディカル物流センター」の完成イメージ(日立物流決算説明資料より引用)

佐藤氏は「LOGISTEED」関連の施策として、KDDIと連携して取り組んでいる次世代高速通信「5G」を活用した庫内作業の高度化や、輸送デジタルプラットフォームの構築などにも言及。「この1~2年程度で完成させていく」と業務のデジタル化に意欲を示した。「LOGISTEED」関連の戦略投資は第1四半期で5・5億円に上り、通期では25億円を想定している。

(藤原秀行)

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事