傘下のワンビシアーカイブズのシステム活用と正式発表
日本通運傘下でビジネス文書保管などを手掛けるワンビシアーカイブズ(東京都港区虎ノ門)は9月4日、同社が展開している電子契約システム「WAN-Sign(ワンサイン)」を活用し、2021年4月にグループ全社で電子契約を導入すると正式発表した。
物流業界でグループ全体を対象として電子契約を取り入れるのは初めてとみられる。日通は新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークを進めており、取引先との契約を電子化して一段と業務を効率化するとともに、契約関連での出社機会を減らすのが狙い。紙の契約書より紛失などのリスクも低減できると期待している。
ワンビシアーカイブズによれば、日通で北海道エリアを管轄している札幌支店が「WAN-Sign」の利用を開始した。ワンビシアーカイブズは「支店の統廃合で契約書管理業務が札幌支店に集中することで、紙を用いた契約事務には限界が近づいていると感じていたため、電子契約の導入に踏み切った。契約書を検索・閲覧するために出社する必要もなく、捺印対応する総務部門が在宅勤務中でも契約事務を滞らせることなく進められ、テレワークが推進しやすくなった」と説明している。
「WAN-Sign」のロゴ(ワンビシアーカイブズ提供)
(藤原秀行)