荷動き復活の兆しか、水準自体はマイナス圏続く
日通総合研究所は10月30日、「企業物流短期動向調査」の9月調査結果を公表した。
国内向け出荷量の『荷動き指数』は7~9月実績(見込み)でマイナス59となり、前期(4~6月)から6ポイント上がった。前期の水準を上回ったのは2019年7~9月以来、4四半期ぶり。
10~12月の見通しはマイナス53で、さらに上昇が見込まれている。4~6月は新型コロナウイルスの感染拡大の影響でリーマンショック後の09年1~3月(マイナス75)に次ぐ11年3カ月ぶりの低水準まで落ち込んだが、経済活動が再開されてきたのに伴い、荷動きが復活している兆しを見せているようだ。
ただ、水準自体はいまだマイナス圏に沈んでおり、復活の動きが本格的なものかどうかはまだ慎重に見極める必要がありそうだ。
指数は「増加」の割合から「減少」の割合を引いて算出。調査対象は製造業・卸売業の主要2500事業所で、今回は34・2%の855事業所が回答した。
7~9月実績(見込み)は、15業種のうち輸送用機械や生産財卸、その他の製造業、木材・家具など9業種で4~6月から指数が上昇。10~12月見通しも12業種で上がっている。
地域別に見ても、7~9月実績(見込み)は全9地域のうち東海や中国など6地域が4~6月からアップ。10~12月見通しは九州・沖縄など7地域で上昇している。
(藤原秀行)
「企業物流短期動向調査」の9月調査結果はコチラから(日通総合研究所ホームページ)