日本郵便とゆうちょ銀行発表、投資信託や国債の取引記録
日本郵便とゆうちょ銀行は11月18日、全国4カ所の郵便局で顧客計318人分の個人情報を紛失したことが判明したと発表した。
両社によれば、紛失が明らかになったのは投資信託や国債の取引内容を記録した「金融商品仲介補助簿」。法令で保存が義務付けられ、社内では10年間の保存を規則で明記している。2019年5月以降は紙媒体の出力を廃止、システム上で保存する方式に切り替えている。
ゆうちょ銀行が今年10月から郵便局に対して実施している業務モニタリングの過程で発覚した。紛失したのは群馬の富岡郵便局(94人分)、埼玉の草加新栄郵便局(14人分)、千葉の松戸郵便局(187人分)、山口の防府新田郵便局(23人)。
記載していた顧客情報は氏名や取引した金額、銘柄など。4郵便局とも記録は09~15年度のいずれかの期間に該当している。
同社は「これまでに本件に関係すると考えられるお客さまからの照会、不正な要求などは発生しておらず、紛失した書類は不要書類として所定の手続きにより廃棄されたものと考えられ、外部への情報漏えいの懸念は低いと考えている」と説明。対象の顧客に謝罪するとともに経緯を説明している。
(藤原秀行)