【動画】ヤマト、宅配用のドイツ製新型3輪電動自転車をメディアに公開

【動画】ヤマト、宅配用のドイツ製新型3輪電動自転車をメディアに公開

走行時のCO2排出ゼロ、仕分け業務短縮も視野

ヤマトホールディングス(HD)とヤマト運輸は11月19日、千葉県船橋市内の「ヤマト運輸海神センター」で、宅配の次世代集配モビリティーとして実用化を目指している3輪電動自転車をメディアに公開した。

ドイツのスタートアップ企業RYTLE(リテル)が開発。荷物を格納する専用コンテナを後部に取り付けて走る。全長2・7メートル、全幅1・2メートル。運転免許が不要で最大積載量は120キログラム。

ヤマトHDとヤマト運輸は従来の自転車による配送に比べて一度により多くの荷物を積めるようになるなど、効率的な集配が可能になると期待。走行時にCO2を排出せず、環境負荷を低減できる点も注視している。

両社はまず同日以降、千葉県市川市で実際の宅配業務に投入し、配送能力アップの効果などを検証。利用するエリアの拡大も視野に入れており、数カ月程度の実証で蓄積した成果や明らかになった課題を踏まえ改良を施し、安全に運行できるオペレーション体制を確立。将来は都市部を中心に全国で3輪電動自転車を配備していきたい考えだ。

同センターでメディアの取材に応じたヤマト運輸EC事業部の齊藤泰裕部長は、eコマースの取扱量拡大などを受けた配送体制強化の一環と狙いを説明。「今までのように完璧なものが出来てから現場で使うやり方から、今回の次世代集配モビリティーのように、現場でPoC(概念実証)を繰り返してお客さまや社内からの意見を踏まえて物流の形を作るようにしていきたい。その取り組みの先駆けになる」と語った。

両社は今後、荷物仕分けを担うヤマト運輸のターミナルで事前に荷物を仕分けして専用ボックスに搭載、営業所へ送ることで、再度細かく仕分けをしなくても済むようにするなど、業務時間の短縮につなげたい考え。

RYTLEの3輪電動自転車は既に欧州を中心に大手物流企業などが採用、500台以上の納入実績があるという。


3輪電動自転車(以下、いずれもクリックで拡大)


後部に専用コンテナを着脱できる

(藤原秀行)

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