東京・辰巳の拠点で内覧会、ピッキングもお披露目
産業用ロボットの開発を手掛けるKyoto Robotics(滋賀県草津市)は12月16、17の両日、東京都江東区辰巳の拠点「東京ロボットセンター」で、自社開発の技術を搭載したロボットの内覧会を開催した。
人間以上のスピードで作業を行えるデパレタイジング(荷降ろし)と、長時間安定した作業が可能なピースピッキングをそれぞれ担うロボットを披露。このうち、デパレタイジングは作業前に取り扱うケースの寸法や重量などのマスターデータを用意しなくても、同社が開発した3Dビジョンシステムを使うことでロボットが自動で形状などを細かく認識、スピーディーに作業できる点をアピールした。
デパレタイジングロボットのデモ機
ケースの輪郭を正確に把握できる
荷降ろしすると同時に、荷物の寸法を測定、取得し、情報をデータベースに保管できる機能も有しているため、入荷検品時に箱数が合っているかを自動的に判断したり、トラックの必要台数を割り出したりすることが可能になるという。
ケースの大きさを把握しづらい場合、ロボットが自動でケースを少しだけずらして大きさを確認する「AI(人工知能)ずらし機能」も搭載。1つのパレットに1種類の商品を載せている単載の場合は実際の運用ベースで1時間当たり700ケース程度を荷降ろしできる。
同社担当者は「異なる商品がパレットに搭載されている混載のケースでも1時間当たり500~600ケースくらいの作業が可能。重量物でも安定したスピードで荷降ろしが続けられる」と成果を強調した。
ピースピッキングロボットは商品が収められたケースの上部から高精度のカメラで撮影、商品の位置や大きさ、向きなどを把握し、バーコードをスキャンした上でコンベヤーに載せる作業を担当している。各種メーカーのロボットに対応可能なのが強み。
ピースピッキングロボット
ケースの中身を詳細に把握できる
(藤原秀行)