AI使った需要予測や発注自動化を実施
伊藤忠商事は2月1日、食品分野のサプライチェーンでDX(デジタルトランスフォーメーション)を本格的に推進するため、グループの日本アクセスと連携すると発表した。
日本アクセスから食品メーカーへの発注の際、AI(人工知能)を生かし、在庫や売り上げ、天候などのデータを基に行う需要予測と発注最適化の導入を始めた。当初は一部顧客向けの飲料や酒、菓子など常温商品約1000種類で開始、順次広げていく考え。
今後は対象となる顧客やカテゴリーを拡大するとともに、商品や原材料調達、小売店舗向け物流と食品分野のサプライチェーン全体を最適化していくことを視野に入れている。
さらに、将来は食品卸に加えて取引先メーカーの工場稼働・物流倉庫の効率化や小売領域のフードロス・機会ロス削減に寄与するサービスの提供などを目指す。
伊藤忠はデータ活用を手掛けるブレインバッド、グループの伊藤忠テクノソリューションズと組み、2020年から日本アクセスと一部の物流拠点で小売店舗の販売データなどを活用した需要予測と発注自動化の実証実験を展開。一定の効果が確認できたため、全国規模で取り組みを行うことにした。
(藤原秀行)