船体の摩擦抵抗軽減などでエネルギー量7割カットと試算
日本郵船は11月14日、船舶からの温室効果ガス排出量を抑制する新たなコンセプトシップ「NYKスーパーエコシップ2050」を発表した。
自動車専用船をモデルとし、船体の軽量化や船形の最適化などを徹底的に推し進めて船体の摩擦抵抗を減らすほか、燃料電池の活用なども図ることで、現行の一般的な船舶よりエネルギー量を7割減らせると試算している。
併せて、太陽光発電の導入や水素燃料の使用で二酸化炭素(CO2)の排出を相殺するゼロエミッションも達成する。デジタル技術を生かし、事故やトラブルを未然に回避する最適な整備計画をまとめることも可能という。
同社はスーパーエコシップを導入することで、船単体だけでなく、港湾施設の有効活用や荷役作業の負荷軽減、船隊全体の効率的な航行につなげることができるとみている。今後、コンセプトシップに盛り込んだ各種技術の実用化を進め、環境負荷軽減と省エネの対策をさらに深化させたい考えだ。
(藤原秀行)
「NYKスーパーエコシップ2050」のイメージ(日本郵船提供)