コンテナ容積拡大で物流効率化図る、1年間モニター実施
アサヒロジスティクスは3月22日、新断熱材を採用した「高性能断熱パネル小型冷凍車」のモニター車を導入、同20日に運行を始めたと発表した。
東京日野自動車と矢野特殊自動車の協力を得て実現。環境対策に配慮しつつ積載容積を広げることを目指しており、1年間運行を続けてデータを取得する。近年は環境対策強化で対策装置が標準装備となり、シャーシの重量が増している上、今後は自動ブレーキなどの安全装置が標準化することで一段と重量が増えると見込まれている。これまでは小型車規格のシャーシに中型車規格に近いサイズのコンテナを搭載していたが、コンテナの容積を確保するため、左右の断熱パネルを薄くすることをアサヒロジスティクスが提案していた。
パネルの開発には約1年を要したという。モニター車両は日野のデュトロ4トン車(車両総重量8トン未満)をベースに採用。アサヒロジスティクスの愛川物流センター(神奈川県愛川町)に導入した。
同社が導入している中型車両(4トン)の平均では、車両総重量7960キログラムに対し、最大積載量3050キログラム。モニター車両はシャーシを小型車規格にすることで車両重量を軽くし、さらに高性能断熱パネルを使ってコンテナ容積を確保したことにより、車両総重量7985キログラムに対し最大積載量3350キログラムと、標準中型車両よりさらに300キログラム積載量を高めることに成功した。
1度により多くの荷物を積めるため、物流効率化につながり、トラックドライバー不足対策にもなると期待している。
導入したモニター車(アサヒロジスティクス提供)
(藤原秀行)