巨大IT企業規制法、アマゾンや楽天、ヤフーなど6社対象

巨大IT企業規制法、アマゾンや楽天、ヤフーなど6社対象

経産省決定、アプリストア運営でアップルとグーグルも

経済産業省は4月1日、巨大IT企業に対し、取引の公平性確保へ規制を強化した「特定デジタルプラットフォームの透明性・公平性向上法」を2月1日施行したのに伴い、政令に基づき規制対象に指定したIT企業を公表した。

「物販総合オンラインモールの運営事業者」としてアマゾンジャパン、楽天グループ、ヤフーの3社、「アプリストアの運営事業者」としてアップルと子会社のiTunes(アイチューンズ)、グーグルの3社をそれぞれ決定した。

同法は巨大IT企業が取引先に対して強い立場にあることを踏まえ、対象企業に契約の条件を取引先に分かりやすく開示することや、契約内容を変更する際は事前に取引先へ通知することなどを順守するととともに、規制の順守状況を経済産業大臣へ定期的に報告するよう義務化。

従わない場合は経産省が勧告や措置命令を出せるほか、IT企業の行為が独占禁止法に違反する恐れがあると認めた場合は公正取引委員会に対処を求めることも可能。日本に拠点がない海外企業にも適用する。

規制強化により、IT企業が自社に有利な契約を結ぶよう強制したり、手数料などの料金を一方的に引き上げたりすることを防ぐのが狙いで、配送などの物流面も対象になる見込み。

(藤原秀行)

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