デジタル化や物流ネットワーク革新に注力、連結売上収益2兆円目指す
ヤマトホールディングス(HD)傘下の主要事業会社を集約・再編したヤマト運輸の新体制が4月1日、発足した。
ヤマト運輸がヤマトグローバルエキスプレス、ヤマトロジスティクス、ヤマトグローバルロジスティクスジャパン、ヤマトパッキングサービス、ヤマト包装技術研究所、ヤマトフィナンシャルの計6社を吸収合併。同時に、ヤマトシステム開発の一部事業を承継した。経営判断の迅速化が狙い。
新生ヤマト運輸は主にリテール、法人、グローバルSCM、ECの「4事業本部」、輸送、デジタル、プラットフォーム、プロフェッショナルサービスの「4機能本部」、両本部の運営を統制するコーポレート部門などで構成。
事業本部がECの利用増大などの社会課題解決に取り組む一方、機能本部はデータを活用した輸送網の最適化や業務のデジタル化などを促進する。
新型コロナウイルスの感染拡大もあって変化が激しい経営環境へ迅速に対応できるよう、デジタル分野と物流ネットワーク革新に積極投資。2023年度のグループ全体の連結売上収益(売上高に相当)は2兆円、営業利益は1200億円以上を目指す。
体制刷新に合わせ、グループを象徴する新たなクロネコマークを採用。1957年の制定以来、64年目にして初のデザインチェンジとなった。アドバンスマークも新設し、変革の機運を盛り上げていくことを目指している。
新たなクロネコマーク(ヤマトHD提供)
(藤原秀行)