高度・厳格な温度管理で物流品質を向上
医薬品卸大手のアルフレッサ ホールディングスは11月29日、子会社のアルフレッサが 国際基準に準拠した医薬品の保冷輸配送ツール2種類を開発したと発表した。さまざまな気象条件下でも一定の温度帯を厳格に管理・維持。より高度な保管・輸配送を実現することで医薬品流通におけるさらなる品質向上と地域医療への貢献を目指す。
「alf-GDP-Shipper」は主に医療機関や調剤薬局などへ保冷品を配送する際に使用する。2~8度帯を 8 時間以上にわたって維持できるほか、アルミ内壁加工によって保冷箱内の温度を均一に保つ。また蓄熱シートを搭載することで凍結や 2度以下の温度逸脱を防ぐ。時間や物量に応じて最適なサイズを選択することが可能。
「alf-GDP-Container」は同社の拠点間輸送で使用する専用コンテナ。高性能真空断熱材を採用して2~8度帯を 12 時間以上維持できる。こちらも蓄熱シートの搭載により凍結や 2度以下の温度逸脱を防止する。
いずれも医薬品流通の国際基準「PIC/S GDP」に対応。アルフレッサ温度管理技術研究所が品質保証の検証を行い開発した。アルフレッサグループは現中期経営計画の重点施策の一つとして物流機能の高度化を掲げている。今回開発したツールはグループ各社への展開を予定しており、全社体制で温度管理技術の品質向上と標準化を図る。
同社は「alf-GDP-Solutions」と称した高度温度管理物流の推進に向け、引き続き PIC/S GDPなどに対応した資材やシステムを開発していく方針だ。
(鳥羽俊一)
alf-GDP-Shipper
alf-GDP-Container
※画像はアルフレッサニュースリリースより