ドライバルク事業も市況好転で伸び
邦船大手3社は8月4日、そろって2022年3月期の連結業績予想を上方修正した。3社が共同出資するオーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)のコンテナ船事業が好調なことが主因だ。
日本郵船は売上高を従来の1兆8000億円から1兆8500億円、営業利益は1300億円から1500億円、純利益は3500億円から5000億円に引き上げた。いずれも21年3月期実績を上回り、純利益は3・6倍になる見通し。
商船三井は売上高を1兆800億円から1兆1000億円、営業利益を280億円から350億円、純利益を2100億円から3350億円に修正した。純利益は3・7倍を見込む。
川崎汽船は売上高を5700億円から6300億円、営業利益を収支均衡(ゼロ)から40億円、純利益は1900億円から2650億円に修正。純利益は2・4倍と見積もっている。
3社ともONEのコンテナ船事業で旺盛な貨物需要と市況の好調があったと説明。ドライバルク事業や物流事業も伸びているという。新型コロナウイルスの感染拡大によるグローバル規模の経済活動減速から抜け出し鉄鉱石などの需要が増えていることや、新規船舶の投資が絞り込まれていることが市況好転の追い風となっているようだ。
(藤原秀行)