都市部中心に展開継続へ
日本GLPの帖佐義之社長は9月16日、千葉県流山市で完成した大型物流施設「GLP ALFALINK流山8」内で記者会見した。
帖佐社長は「流山8」をはじめ、先進的な機能を持つ大型物流施設を特定エリアで集中的に開発するプロジェクト「ALFALINK(アルファリンク)」について「これまで培ってきた開発ノウハウを総動員した、まさに集大成となる案件。非常に感慨深い」と感想を語った。
その上で、今後のALFALINKについて、基本のコンセプトとして掲げている3つの概念の中でも特に、価値・事業創造の拠点となる「Open Hub」が物流事業者らから多くの共感を得られていると指摘。
「Open Hubは物流施設を地域や社会に開放することで生活に必要不可欠なインフラの物流に関するイメージを向上したり、入居企業同士のコミュニケーションを育んで、新たなビジネスチャンス創出につなげる『共創』の場にしたりする意図がある。物流は決してバックヤードにいる必要がない」と強調し、今後も都市部を中心に展開を想定しているALFALINKで3つのコンセプトを体現、物流の地位向上を図っていきたいと意欲を見せた。
また、「競合は全く意識しない。自分たちが取り組んできた物流施設プロジェクト運営の方向性は、決して間違ってなかったと考えている」と語り、ALFALINKをはじめとする物流施設開発の実績にあらためて自信をのぞかせた。
会見する帖佐氏
会見には「流山8」への入居を決めている企業のうち3社の代表も同席した。佐川急便の栗和田武取締役は、「流山8」内にトラックターミナルを配置することに言及した上で「ここに拠点を置くことに強い意義を感じている。自動化により、さらに高い業務効率化の効果が得られる」と入居を選択した背景を説明した。
山九の國清嘉人常務執行役員ロジスティクス・ソリューション事業本部長は「免震構造の採用で災害時もお客様の物流を止めないことを最も重視した」と解説。GBtechnologyの黒瀨忠欣社長は「施設のコンセプトがしっかりしており、提案内容も素晴らしかった。常に進化を目指している日本GLPの考え方に共感することができた」と評価した。
会見後の撮影に応じる(左から)GBtechnology・黒瀨氏、山九・國清氏、日本GLP・ 帖佐氏、佐川急便・栗和田氏
(藤原秀行)