自社開発物流施設にニューラルポケットのソリューション採用、第1弾は神奈川・海老名の案件
三菱地所は10月28日、自社で開発している「ロジクロス」ブランドの物流施設に関し、スタートアップ企業のニューラルポケットが手掛けているAI解析技術を生かした庫内作業の可視化・効率化ソリューションを本格的に導入すると発表した。
第1弾として、2020年11月に竣工した神奈川県海老名市の「ロジクロス海老名」に採用することを決めた。
同サービスは庫内作業測定の「デジフロー」と、トラックバース管理の「デジパーク」の2種類で構成。このうち前者は物流施設1棟全体の庫内作業をカメラで撮影し、AIが画像を解析。作業の動線や滞留時間を計測・分析し、在庫の配置見直しやピッキングの手運変更などを考案。作業時間短縮やミス削減、商品保管効率向上につなげるとともに、事故の防止も図る。
後者はトラックバースをカメラで撮影、トラックドライバーらが混雑状況を容易に確認できるようにして迅速に荷積み・荷降ろしできるようサポートし、ドライバーの作業待ち時間解消を進めるほか、配車や積み降ろし作業で改善すべきポイントをあぶり出す。
三菱地所は今年4月、新組織「物流テナントリレーション室」を設置。自社で開発・運営している物流施設に関するPM(プロパティマネジメント)・リーシング機能を統合して営業上の起点を集約、幅広いテナントニーズへの迅速かつ適切な対応とリューションの提供に取り組んでいる。今回のAIを生かしたソリューション採用もその一環。
サービスの概要
「ロジクロス海老名」の外観(いずれも三菱地所プレスリリースより引用)
(藤原秀行)