AGVなど自動化機器の高機能化などニーズに対応
豊田自動織機は10月27日、米国子会社のCascade Corporation(カスケードコーポレーション)を通じ、フォークリフト用荷役機器の生産・販売を手掛ける米国のLift Technologies,Inc.(リフトテクノロジーズ)とイタリアのLift-Tek Elecar S.p.A.(リフトテックエレカール)の全株式を10月26日付で取得、完全子会社化したと発表した。
豊田自動織機は2013年、フォークリフト用アタッチメント(フォークリフトのフォークの代わりに装着し、様々な荷役作業を効率化する機器)の世界最大手Cascadeを買収した。今回の買収の具体的な金額は開示していない。
Lift-Tekは標準品とはサイズや形状が異なる特殊マスト(フォークを装着し、上下させるレールの役割を果たす部品)分野で高揚高や高荷重の荷役作業に対応する豊富な製品群を備え、北米・欧州市場で高い競争力を有している。
買収でフォークリフト用カスタマイズ製品のラインアップ拡充を図るとともに、Lift-TekのマストにCascadeの保有する高機能商品を組み合わせ、特にAGV(無人搬送車)など自動化機器の高機能化を求める顧客の多様なニーズに対応できるようになると見込む。
今回買収した両社は1999年設立、2020年度の売上高は1億1100万ドル(約1200億円)。
高所に保管している荷物の荷役作業を行う高揚高タイプなど、特殊マストを装着したフォークリフト(豊田自動織機ウェブサイトより引用)
(藤原秀行)