ドライバーや倉庫作業者の作業効率化・簡素化や誤配防止図る
J-オイルミルズは12月3日、家庭用ナショナルブランドの全商品約70品目で、2021年中に外装表示の標準化が完了すると発表した。
同社は特に共同配送時のドライバーや倉庫作業者の作業効率化・簡素化につながり、誤配防止にも有効とみており、共同配送の対象となっている家庭用ナショナルブランド全商品で先行して標準化を進めてきた。
今年4月にコミュニケーションブランド「JOYL(ジェイオイル)」を制定、JOYLロゴを配した商品外装のリニューアルを順次進めており、足並みを合わせる形で外装表示の標準化対応を加速させる。
外装表示標準化は20年3月に国土交通省が策定した「加工食品分野における物流標準化アクションプラン」にも掲げられている。加工食品分野の外装表示は、各社がそれぞれ設計、印字しているため、表示の内容や位置、フォントなどがばらばらだった。
J-オイルミルズは商品特定表示のフォーマットを統一し、底面を除く全5面の右上寄りに設置。バーコードなどの表示内容は位置と識別性・視認性の高いフォントにそれぞれ標準化し、商品の仕分けや検品時の作業効率向上を図る。
今後はプライベートブランド(PB)品や留め型品についても、取引先などの反応や要望を踏まえ、業務用商品を含めて順次対応していく方針。
標準化の概要(J-オイルミルズ提供)
同社はこれまでにも、事業活動に必要な物流の持続的・安定的な確保に向け、パレットの活用などを推進。15年に神戸と若松の工場間輸送をフェリーにシフトする「モーダルシフト」を行い、「エコシップマーク」の認定を受けている。長距離・長時間運行や夜間の仕分業務による物流従事者の業務負荷を軽減するため、17年には東北のストックポイントの拡充、関東・中京のストックポイントを開設しエリア在庫拠点からの配送への移行を進めてきた。
19年には国土交通省が提唱する「ホワイト物流」推進運動に賛同。20年にはライオン、モンデリーズ・ジャパン、鈴与とともに CO2排出量削減などの環境負荷低減とドライバーの労働環境改善を目指し、スワップボディ車両を利用した共同連携輸送を実施。経済産業省から20年度「グリーン物流パートナーシップ会議」商務・サービス審議官表彰を受賞した。
(藤原秀行)