日本海事協会から、温室効果ガス削減効果に期待
川崎汽船は12月8日、新来島どっくと共同で、日本の船級協会「一般財団法人日本海事協会」(NK)からアンモニアを燃料とする自動車運搬船の設計基本承認(AIP=Approval in Principle)を取得したと発表した。
アンモニア燃料は、燃焼時にCO2を排出しないため、海運業界などでは国際海事機関(IMO)が2050年のGHG(温室効果ガス)削減戦略目標として掲げている「08年比総排出量50%削減」に大きく貢献できると期待されている。
共同研究では川崎汽船、新来島どっく、NKの3者でアンモニアを燃料として使用する際の潜在的なリスク評価や安全対策を策定。アンモニア燃料の安全性評価を踏まえ、川崎汽船と新来島どっくが環境負荷低減と実運航上の要求の両立が可能となる船舶の開発に取り組んだ。
今後はアンモニア燃料の国際規則の動向やインフラ整備の状況を注視しながら、アンモニア燃料船の具体化へ検討を進めていく予定。
アンモニア燃料船のイメージ
AIP授与式の様子。左から日本海事協会の重見利幸業務執行理事・副会長、新来島どっくの田中義雄取締役常務執行役員技術設計本部長、川崎汽船の中野豊久執行役員造船技術グループ長 (いずれも川崎汽船プレスリリースより引用)
(ロジビズ・オンライン編集部)