鴻池運輸、米スタートアップOSAROと庫内自動化オペレーションの実証実験

鴻池運輸、米スタートアップOSAROと庫内自動化オペレーションの実証実験

透明・変形・反射・不定形な形状の商品もピッキング可能に

鴻池運輸とロボット開発を手掛ける米国のスタートアップ企業OSARO(オサロ)は2月21日、鴻池運輸が東京都内に構えている「鴻池技術研究所イノベーションセンター(技研IC)」で今年1月から約半年間、透明・変形・反射・不定形な形状の商品にも対応可能なピッキングロボットとAMR(自律走行搬送ロボット)を組み合わせた、国内初の倉庫内自動化オペレーションに関する実証実験を展開すると発表した。

AMRは米スタートアップのinVia Robotics(インヴィアロボティクス)製AMR、ピッキングロボットはOSARO製のものを投入。AMRが注文を受けたアイテムが保管されている棚まで移動し、棚から荷物かごを取り出してピッキングロボットが待つエリアまで運搬。ピッキングロボットがアイテムを荷物かごからピッキングする流れを想定している。

ピッキングロボットはOSAROの画像認識AIシステムを搭載。整理されてない散らばった状態でも透明・変形・反射・不定形な形状のアイテムを認識し、箱に詰めることが可能という。

人手不足が深刻化している倉庫内のオペレーション自動化への寄与を目指す。


「技術IC」に導入したinVia Robotics製AMR

鴻池運輸の鴻池忠嗣取締役専務執行役員は「弊社では国内外の最先端の技術を研究しており、ピッキングAIの分野においても様々な技術の比較を行った中で、OSAROは『時系列に対応させたマルチモーダルAI(複数種類の入力情報を利用して統合的に高度な判断を行う)データの自動収集と自動学習』および『複数のAIモデルの推論結果を組み合わせた正確なピッキング』という点で、変化が激しい物流現場での活用に優れていると判断、ご一緒させていただくことにした」と狙いを説明。「新しい現場の姿を技研ICで開発し、世界に発信していきたい」と抱負を述べている。

(藤原秀行)

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